旧来のotは、機械・設備を遠隔操作するための制御用の機器を接続して使っていました。

機器を介してデータをやりとりしますが、当時は産業用のネットワークにのみアクセスしていた状態です。社内LANなどアクセスポイントが限られていること、独自のOSおよび通信プロトコルで構成されていることから、外部からの攻撃に晒される事態になりませんでした。しかし現代においてはotを介して作業データを吸い上げてクラウドへアップロードして、作業パフォーマンスや在庫・部材の管理をするなど効率良く進めるための施策がとられるようになっていきます。それに伴い接続するのは、徐々に開けたネットワークへと移行していくこととなりました。その結果、これまで気にならなかった外部の脅威が侵入できるようになってしまったという訳です。otのセキュリティの必要性が大きく叫ばれるようになったのは、2015年のウクライナの大停電がきっかけです。電力会社のotがサイバー攻撃を受けて、システムがダウンして大規模な停電が発生してしまいます。システムを設置している企業や施設のみならず、都市全体や企業の基盤にもダメージが行き渡ってしまうという訳です。このニュースをきっかけに世界各地にて、otのセキュリティの重要性について注目を集めることとなります。以前のように閉じられたネットワークではなく、開けたネットワーク内にて運用を行う以上は強固なセキュリティが必要不可欠ということです。

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